大学生ゲイのつぶやき

理系大学院ゲイがいろいろつぶやきます。

大学生ゲイの生きづらさ

「彼女まだ出来ないの?」

「好きなタイプは?」

「モテそうなのに意外だね」

こういうごく普通の会話でさえも、ビクビクしてしまう、ゲイの方は多いのではないでしょうか。

 

はじめまして。

ゲイの大学生です。自分のセクシャリティを打ち明けた人は、生涯で3人です。

ですので、基本異性愛者だと思われています。

女性とお付き合いしたこともあります、が彼女には正直に自分のことを打ち明けました。

最近ゲイとしての自分が思っていることが3つあります。

①嘘を付くことが当たり前

②結局は同性愛者と異性愛は分かり合えない

③個性として受け入れると楽になる

です。

①嘘を付くことが当たり前

親、友達、先生、同僚、親戚と、あらゆる人に、自分は女性が好きという嘘をつくことになります。カミングアウトしていなければ。

あるYouTubeのコメント欄で、こういう意見がありました。

「好きにすればいいじゃないか。人の好みなんだから」

人類皆このような意見だと、なんてすばらしい世の中なのでしょう。

しかし、現実は違います。

異性を愛するということはごく自然であり、同性を愛することは異常であります。

単に「カレーが嫌い」と言うこととは異なり、生物学的に説明ができず、人類の繁栄に関わる重大で不思議な現象なのです。(生物学は門外漢なので分かりませんが)

そう言う意味で、「単なる好みの問題として捉えればいいでしょ?」という論調はあまり共感出来ません。もちろんそう思うのはよく分かりますが、ゲイは結構深刻に悩んでいます..笑

思春期の同級生はみな恋愛の話をします。タイプの女性や付き合っている人など。

その度に仮の「好きな女性像」をつくって誤魔化しています

ただ、女性に全く惹かれない訳ではなく、世間一般に可愛いと言われる人はやはり可愛いと思うので、100%嘘をついている訳ではないです。ただし、女性の胸にはまっっったく惹かれないのです。

また、親戚の集まりでは、結婚して家を持って男として一人前、という価値観がやはり根底にあるので、彼女はまだ出来ないの?などと質問攻めに合います。その度に誤魔化します。

つまり、日頃から嘘をつくことが当たり前になり、友人とも本音で語り合うことが難しいです。カミングアウトする勇気があればいいのですが...

 

②結局は同性愛者と異性愛者は簡単には分かり合えない

これは自分の反省点でもあります。

私は、初めて異性愛者の人に自分が同性愛者であることを伝えるときに、同性愛は理解されて当然のもの、と思っていました。異性を愛する人の対象が同性に変わっただけ、という単純なことです。

しかし、実際に打ち明けると、同性を愛するとはどういうことか、簡単には理解してもらえないのです。(不満を言っているわけではなく、事実を述べたいだけです。その方には非常に感謝しています。)

その方は、自分のことを理解してくれようと話を聞いてくれ、とても親切です。そして私が同性愛者であるという事実を受け入れてくれます。しかし、その先はやはり分からないのです。

いろいろ質問に答えていく中で、

女になりたくはないのか。女装に興味がない、女っぽくないのはどうしてか?

という質問がありました。これはなるほど、テレビでのゲイのイメージがオネエなので、そう思ってしまって当然です。世の中のゲイやバイには、私のように普通の見た目の方もいる、むしろオネエっぽい人は珍しいと伝えました。

その時ふと思いました。私も異性愛者の気持ちなんて分からないな、と。なんで女性の身体が魅力的なのか、好きな女性の髪型ってどういうものなのか、結局は分からない。男はみんなエロいことを考える、という通説があるが、実はそんなことはないのかもしれない。

今、世間的もLGBTQが認知され、理解しようという風潮が高まっているのは事実です。とても良いと思います。

しかし、本当の意味でお互いを理解し合うには、表面的なキャンペーンではなく、お互いに興味をもつことが必要ではないかと思います

私のようなLGBTQの人も、周囲の「信頼できる人」に伝える努力を怠ってはならないと思います。クラスに数人は、性的指向が皆と異なる人がいると言われています。結構な人数です。

学生時代は難しいと思いますが、年齢が上がっていくにつれて言いやすくなると思います。私は20代に入ってから3人にカミングアウトしました。もちろんリスクは伴いますが、少しでも理解し合うために、カミングアウトに挑戦することを勧めます。覚悟の上で。

たとえ打ち明けることが出来なくても、こういう話題をさりげなく振ることは出来ます。

 

③個性として受け入れると楽になる

男が男を好きになり、みんなとは違う自分が本当に嫌でした。

一方で、昔から「なんか少し独特な雰囲気がある」と言われたり、一般的に女性が得意なことが得意だったりします。これがゲイだからなのか分からないですが、少なくとも周囲とは何か違う行動をとる人ではありました。

私の推測ですが、性的指向は単なる趣味ではなく、社会性、将来の方向性に大きな影響を与えるのではないかと思います

それは、恋愛や結婚という「当然」の文化を疑わざるを得ないので、常識を疑う思考が癖になってしまうからではないでしょうか。

思春期を経て、将来のことを考えるときに、家庭を築きたい、子供が欲しい、でも女性とセックスできるのだろうか。女性を愛することが出来るのだろうか。いろいろ考えます。

私の結論は、ゲイとして生きよう!です。

オープンなゲイは無理なので、信頼している人には打ち明け、それ以外ではなんとなくやり過ごす、という感じです。同性婚などは社会の成り行き次第です...笑。

結構私のような考えに近い人が多いのではないでしょうか?

 

このように、ゲイはいろいろ自分について考えてしまいます。

考えを公表できるようになったのはつい最近のことで、ゲイとしての自分を受け入れてからです。いろんな選択肢があると思いますが、自分の選択が正解だと信じます。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。